大型連休中の5日、一宮市で杜の宮市が開催されました。今年で19回目となり、お天気にも恵まれたことから3万人余が訪れたということです。真清田神社から本町商店街にかかる一帯に手作りの食品や手芸品のブースが並び、10時の開店前から長蛇の行列が出来ている店もあり、イベント情報が事前に行き渡っていることを実感しました。社会活動を紹介するブースや親子で楽しめるブースも沢山あり、インクルーシブで素晴らしいイベントに進化を遂げています。本町商店街の住人としてはこの賑わいが一過性でなく、中心市街地の恒常的な活性化につながることを願うばかりです。

さて、そんな中、我が事務所では保護猫の譲渡会を開催しました。お付き合いのある「138(いちのみや)地域猫の会」にお願いして出張開催して頂いたのです。安井事務所は真清田神社の目の前、本町商店街の一丁目側入り口から3軒目という絶好のロケーション、ここなら多くの人に譲渡会というものの存在を知ってもらえるのではないか・・・との思いから。譲渡会は全国各地で地道に開催されていますが、保護猫と里親のマッチングの機会として広く認知されているとは言い難く、関係団体や個人の皆さんの労苦がなかなか結果に結びつかないことを歯痒く感じておりました。実際、当日は杜の宮市を訪れた親子連れ等が次々に立ち寄られていきました。「あー、猫ちゃんがいる!見たい、見たい!」というお子さんに引っ張られてくる親御さんが殆どでした。

すぐにその場でマッチングが成立し里親さんが見つからなくてもいいのです。とにかく、猫を飼おうと思い立った時に、ペットショップに行くのではなく、まずは保護猫を探すのが当たり前の社会にしていきたいのです。欧米では当たり前の話です。生体は洋服やスイーツではないのですから、流行りのブリードを無理に繁殖して高額で売り出し、売れ残りそうになったらセールとか、やめてほしいのです。新聞の折り込みで犬猫のセールの広告を見たら「なんかおかしい!」と感じる人が増えることが、命を大切にする社会を取り戻す第一歩だと信じてやみません。

地域猫の会の皆さんは、普段、いわゆるTNRに取り組んでいます。TNRとは野良猫を捕獲して去勢・不妊手術をして地域に戻す活動です。その際、猫の耳の先を桜の花びらのようにカットして手術済みの目印とします。野良猫の糞尿や発情期の鳴き声で迷惑を被っている方もいて、猫好きと猫嫌いが激しく対立するという事案も各所で起こっています。TNRによって野良猫は一代限りの命を全うし野良猫の数がコントロールされ、地域問題は徐々に解決に向かいます。同時に、生まれてすぐ殺処分される子猫を減らすことができます。そんな息の長い取り組みの中で、保護せざるを得ない猫がどうしても出てくるので、その子達の里親探しのために譲渡会を行っているというわけです。

名古屋市や東京都など、殺処分ゼロに向けて積極的な取り組みをしている自治体が増えていることは喜ばしいことです。一部のボランティアの方々が私財を投じて犠牲を払って取り組む問題ではなく、本来は国として動物と人間の共生に責任を持って取り組むべきです。国会で予算を倍増するよう要請をしたこともあるのですがまだまだ意識は希薄です。地域から、現場の声を国に挙げていく必要があると強く感じています。