参院選の争点の一つとして消費税増税への賛否があります。与党は当然ながら賛成、野党は軒並み反対を唱えています。しかしながら増税は今年の10月1日に予定されており、参院選後に臨時国会が召集されても、廃止法案を提出・審議する時間は無く、反対多数で否決されることもわかっています。従って、野党としては、「最後まで反対していた」というポーズを示すので精一杯なわけです。

私の疑問は2つ。野党がそんなに反対ならば、なぜ通常国会の間にもっと団結して死に物狂いで反対をしなかったのか。ある程度声を上げていたことは承知していますし、どうせ数の力で押し切られるのはわかっているのですが、与党、なかんずく安倍総理自身が増税の実施を迷い再延期も検討していたと聞きますから、是々非々の議論を国民の前で展開すべきではなかったか、それほど重要なイシューではなかったのかと思うのです。私自身も参議院議員現職の時代(3年以上前になりますが)から、一貫して軽減税率に反対してきましたが、声を形にすることが出来なかった悔しい経験があります。

もう一つの疑問は、消費税増税に反対するならば増幅し続ける社会保障の財源をどこに見出すのかという点。更なる行革によって財源を産み出す、或いは法人税率を上げる(戻す)等の提案も散見されますが、説得力のある解決策が見られません。むしろ、中小企業の社会保障負担を軽減するとか、総合合算制度を導入するとか、増税するなと言いながら社会保障費をさらに増やす主張が目立ちます。一つ一つは理想的な政策だと思いますが、全体から見るとちぐはぐな印象です。とどのつまりは給付と負担をセットで考えなければならないということです。民主党政権時代に着手した「社会保障と税の一体改革」をやり遂げなければならないのです。民主党政権を「悪夢の時代」と言う方もいますが、この点だけは正しかったと私は今でも確信しています。マイナンバー制度を導入当初の目論見通り活用すること、軽減税率ではなく、筋のいい逆進性対策として給付付き税額控除を導入することで、国民に税の使い道を明確に示し、痛税感を和らげること・・・これらを丁寧に設計・実施していくことが本筋だという考えは変わりません。

選挙では戦ですから、こういう小難しい言葉を並べると「たわけ!」と一括されること必至です。でも私は今回候補者ではないので外野で訴えます。