「一丸の会」の神戸合宿に明石市の泉房穂市長が講師として来て下さいました。市の公共工事がなかなか進まないのに業を煮やし暴言を吐いて出直し選挙をされたことで一時、ワイドショーに出ずっぱりでしたよね(汗)元々民主党の代議士だったのですが、私が参議院議員になった時にはもういらっしゃらなかったので初めて生の泉市長にお会いしました。

子どもに優しい、子育てをし易い明石を牽引してこられたことは前から聞いていましたが、中でも養育費不払いの親に代わって市が立て替え払いをして親から請求するという取り組みをどこよりも早く始めたということが気になっていました。離婚時に取り決めた養育費を支払わない片方の親(主に父親)が8割というデータがありますが、殆どは泣き寝入りで問題が必ずしも顕在化しているわけでもないのに、どうしてそんなに痒いところに手が届くのだろう?と興味津々だったのです。講演の中で、明石の子どもを「誰ひとり置き去りにしないという決意の下、考え得る施策すべてに着手していることがわかりました。養育費の肩代わりは多数あるメニューの中の一つに過ぎないのです。しかしながら地方自治体としてそう簡単に出来ることではないですし、発想と実行力が凄いと感動したのです。

実は私も離婚経験者で、養育費を長らく払ってもらえなかった当事者です。二人の勝手で離婚するけれど子ども達は協力して育て続けようと誓って別れ、その後も学校行事には揃って参加し、連絡を取り合いずっと協力し合っていくつもりでした。ところが時間の経過と共に、再婚したり転職したりと各々の生活も変化していきます。次第に養育費の支払いが滞るようになりました。状況を聞こうにも連絡すら取れません。事情があるなら減額や延納に応じるつもりでメールを送っても話は遅々として進みません。予定外に家計の支出が増え収入を確保しなければならない上に、一つの問い合わせに回答を得るのに半年掛かることはざらでストレスが溜まりました。とうとう弁護士の友人に相談し、相手の給与から天引きしてもらう手続きに踏み切る旨、連絡を入れると「それをやられたクビになる。そしたら尚更、支払いは出来なくなる」と言われ実行には移しませんでした。

私も苦労はしましたが、母の助けもあり経済力をつけていったこともあり何とか乗り切れましたし、相手はこれでも良心的な方だと思います。世の中のシングルマザーの多くは経済力もなく子どもを預ける先も無いままに子育てを一気に引き受け、心細くつらい日々を送っているのではないでしょうか。特にDVが原因で離婚した場合などは、不払いの相手に連絡を取ることも出来ないのだろうと思います。勿論、最大の問題は子どもの成長に悪影響が出かねないという点です。ひとり親家庭の半数以上が貧困状態にあるという調査結果もあります。「誰ひとり置き去りにしない」という哲学に立てば、現実にあるこの問題を放置するわけにはいきません。民事執行法の改正で強制執行がしやすくなるものの、あくまで公正証書がある場合のみ。市民の生活に寄り添う地方自治体、そして社会全体での支援が必要な分野であることは間違いありません。