トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由とは？

僕が大学を卒業した頃、トライアル雇用という言葉はまだ、あまり知られていなかった。終身雇用がゆるぎ始め、非正規雇用の波が高まる中、新たな雇用形態としてのトライアル雇用が浮上してきた。友人たちと就活の合間に、こういった新しい働き方について議論することも多かったんだ。

一見、トライアル雇用は、企業と働く者双方にとってメリットがあるように見える。企業は一定期間のトライアルを経て、本当にその人材が合っているかどうかを判断できる。一方の雇用者も、一定期間を経て正式に採用されることを期待して、最初のステップとして飛び込んでくる。だが、実際にはそう単純ではないことを、僕自身、多くの知人や友人を通じて知っている。

この記事では、そんなトライアル雇用が本当に最悪で、多くの人にとって避けるべき理由を探求していく。皆さんの職場選びやキャリアの選択に少しでも参考になればと思う。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由とは？

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由1．国からトライアル雇用の補助金がでなくなったところで、雇用の打ち切りがあるから。

僕が20代の頃、友人の中にはトライアル雇用の制度を利用して新しい職場に入った者もいた。初めは彼らも希望に満ち溢れていたのだが、ある問題に直面することとなる。

というのも、実は国からのトライアル雇用に関する補助金。これが途絶えると、あっという間に彼らの雇用契約が打ち切られてしまうケースが少なくなかったのだ。国の補助金というのは、企業にとっては大きなインセンティブとなるもの。この金額が確保されている間は、トライアル雇用の新入社員も比較的安定して仕事を続けられる。

しかし、その資金がなくなると、企業側も経済的な負担が増えてしまう。特に、中小企業などは補助金に大きく依存しているケースも多く、その影響を受けやすい。結果として、若者たちが夢を託して入社した先で、急に契約を終了させられることとなり、彼らのキャリアに大きな影を落としてしまう。

僕自身も、友人たちのそんな状況を見てきた。一時的な国の補助によって雇用が維持されるというのは、実際には持続可能な制度とは言えない。それを痛感させられた瞬間だった。

結局、トライアル雇用という制度がどれだけ素晴らしいものであったとしても、背後にある経済的なサポートが不安定であれば、その恩恵を受けることができない。これは、この制度の最大の欠点であり、多くの若者たちにとって、未来への大きな不安となっている。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由2．普通では考えられないハードな労働をすることになるから。

もう一つ、トライアル雇用の大きな問題点として、働く者に過酷な労働が強いられることが挙げられる。この体験から、私はトライアル雇用は非人道的で、人々に普通では考えられないほどの労働を強いる制度だと強く感じている。

彼にとって、その労働はただの「試用期間」ではなく、まるで「試練の時期」であった。トライアル雇用は、企業にとってはリスクなく働き手を試せる制度であるが、労働者側からすれば、厳しい労働条件と不安定な雇用契約がセットになってやってくる。

正社員としての雇用を求めてこの制度に飛び込むが、現実は過酷な労働と厳しい評価。これに耐えかねた労働者は、精神的、身体的に参ってしまうこととなり、最悪の場合、健康を害することもある。それがトライアル雇用の、まさに“最悪”な部分だ。

「期間限定」、「試用期間」という名のもとに、異常なほどのプレッシャーと労働が労働者に強いられる。そんな制度を正当化することができるのだろうか。それとも、僕たち一人一人が、この現状を見つめ直し、より人権を尊重する労働環境を求めるべきなのか。この問いかけが、僕たちの未来を大きく左右することになるだろう。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由３．人の出入りが激しい会社で働くことになるから。

さらに、トライアル雇用のもう一つのリスクとして、労働者の出入りが非常に激しい会社に自ら足を運ぶことになるという現実がある。これは僕自身が数々の経験を通じて痛感してきたことだ。

昨年、ある知人がトライアル雇用の制度で新たな仕事を始めた。彼が入社したその会社では、3ヶ月ごとに新しい顔ぶれが増えては、また別の顔ぶれが姿を消す、という状態が常態化していた。社員間のコミュニケーションは十分にとれず、結果としてチームワークが乱れ、業務の効率も大きく低下していた。

また、新しく入った人が早い段階で辞めてしまうと、その都度研修を受けなければならず、それが既存の社員にとっても余計な負担となる。一度は希望をもって入社した新人が、結果として数ヶ月で去っていくという光景は、残った社員のモチベーションを大きく低下させる要因となる。

このように、トライアル雇用がもたらす「出入りの激しさ」は、企業文化の維持や社員の士気、そして最終的な業績にも大きな悪影響を及ぼす。安定した職場環境を求める者にとって、このような不確定要素が日常茶飯事となる場所は、適切な職場とは言えないだろう。

僕はこう考える。信頼関係が築ける、安定した環境での労働は、人々のメンタルヘルスや生産性向上に結びつく。トライアル雇用制度の影響で揺れ動く職場は、その大切な要素を失ってしまっているのではないか。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由4．パワハラ上司がいる確率が高いから。

もう一つ、トライアル雇用の落とし穴として、私が気になるのは「パワハラ上司がいる確率の増加」だ。これは、実は多くの人々が思っている以上に深刻な問題である。

数年前、僕の友人がトライアル雇用であるIT企業に入った。その会社は、一見すると非常に魅力的に見える福利厚生や、業界内での高い評価など、外から見ればうらやましい条件が揃っていた。しかし、実際に彼が会社に足を踏み入れると、その裏側には想像もしなかった苦しみが待っていた。

トライアル雇用期間中、彼の上司は彼に極端に高い目標を課す一方で、達成できなければ「トライアル期間は終わりだ」という暗に圧力をかけていた。その上司は、トライアル雇用の制度を「解雇の道具」として悪用しているように思えた。その結果、彼は常に恐怖感とともに働いており、健康や精神を害する結果となった。

このようなパワハラ上司が存在する背景には、トライアル雇用制度が与える「短期間での雇用切り」の簡便さがある。トライアル雇用期間中の社員に対して、不適切な圧力をかける上司がいれば、その制度は単なる弱者いじめの道具と化してしまう。

私たちは、働く場所を選ぶ際に、高い給与や魅力的な福利厚生だけでなく、そこでの人間関係や労働環境をしっかりと評価する必要がある。トライアル雇用の制度下で、悪質な上司のもとでの勤務は、我々の心や体にとって非常に有害であるということを、常に意識しておくべきだ。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由5．年功序列思考を持った人間が多々いるから。

「年功序列」という言葉を聞いて、ある特定の世代の人々は懐かしさや安定を感じるかもしれない。しかし、私たちの新しい時代において、この言葉は仕事の場における一つの大きな壁となっている。トライアル雇用という制度に関わらず、そういった古き良き時代の思考を持った人間が多い職場は、新しい風を吹き込むのが難しい。

実際、私の友人がトライアル雇用で入社した企業には、そういった年功序列の風潮が根付いていた。彼は新しいアイディアを持ち込み、効率的な方法で業務を行おうと努力していた。しかし、彼の意見や提案は「うちの会社ではそういうやり方はしない」という理由だけで却下されてしまった。彼が「新しいやり方」を提案するたびに、「君はまだ若いからわからない」と言われ、その場の空気が重くなってしまうことも少なくなかった。

このような環境では、トライアル雇用の社員は自分の考えを持つことが許されず、結局は古い慣習や方法に従わざるを得ない。これは、革新的なアイディアや改善の提案が必要な時代において、非常に大きな損失となる。企業は新しい風を取り入れることで、より良い方向へ進むことができる。しかし、年功序列思考を持った人間が多い企業では、その可能性を失ってしまうのだ。

トライアル雇用という形で、新しい風を取り入れることの大切さを感じるのであれば、古い慣習や思考を取り払い、新しい考え方を受け入れることが必要である。それが、今の時代において、企業が成長し続けるための鍵となるだろう。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由6．労働者の立場が圧倒的に下だから。

何年も前、大学を卒業した直後、私の友人がトライアル雇用の形である大手企業に入ったことがあった。彼はそれを「絶好のチャンス」と称していたが、実際のところは、彼の立場はあまりにも脆弱だった。

トライアル雇用という名のもとに、労働者は会社にとっては「使えるかどうか試すための期間」という扱いとなり、実際にはその名の通り「試される」日々が続く。普通の正社員として雇われた場合とは異なり、トライアル雇用の場合、多くの権利や待遇が制限されることが多い。そして、それは労働者が圧倒的に不利な立場に立たされることを意味する。

私の友人は、毎日のように深夜まで働き、休日出勤も当たり前のようになっていた。しかし、彼が頑張っても、報酬や待遇は正社員とは比べものにならないほど低かった。彼は「これはチャンスだから」と言い聞かせて頑張っていたが、次第に彼の表情は暗くなっていった。

トライア

私たちが働く場としての会社は、単なるビジネスの場ではなく、私たちの人生の一部でもある。そのため、私たちがどのような待遇で働くか、どのような権利を持つかは、非常に重要な問題だ。トライアル雇用のような制度が、私たちの人生にどのような影響を与えるのか、しっかりと考える必要があると感じている。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由7．自分の主張が通らないから。

会社員時代を思い出すと、まさに新入社員としてのフレッシュな期待感と、それに続く現実のギャップに挫折したことが何度もあった。特に、私が入社した会社が取り入れていた「トライアル雇用」制度は、新たな挑戦をするにはあまりにも厳しいものだった。

トライアル雇用とは、一言で言えば「試用期間」とも呼ばれる制度だ。しかし、その名の通り、トライアル雇用中は正社員としての権利や待遇を全て得られるわけではない。結果として、多くのトライアル雇用者は会社内での発言権が非常に制限されてしまう。

これは、私だけの経験ではないと思う。トライアル雇用の制度のもとで働く人たちは、どれだけ熱意やパッションを持って仕事に取り組んでも、会社の決定権が限られている。このような環境下では、新しいアイディアや改善提案をする際に、自分の意見や考えが受け入れられにくいと感じることが多いだろう。

仕事をする上で、自分の考えや意見をしっかりと伝え、受け入れてもらうことは非常に重要だ。トライアル雇用の制度のもとでは、それが難しくなってしまう。これは、会社の成長や発展を阻害する要因ともなり得る。

私が経験したことから言えることは、トライアル雇用という制度は、従業員の意見や考えを尊重する文化を育む上での障壁となる可能性があるということだ。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由8．すぐに無職に逆戻りだから。

昔、大学を卒業してからの初めての就職活動を思い出すと、あの頃の焦りや不安は今も鮮明に覚えている。最終的に、とある企業からトライアル雇用のオファーを受け取った時、私は「とりあえず、フットワーク軽く、仕事の経験を積むチャンスだ」とポジティブに捉えていた。

だが、その実際の経験は甘いものではなかった。トライアル雇用期間中は、絶えず「この先、どうなるのだろう？」という不安と向き合う毎日だった。そして、一番厳しかったのは、その不安が現実となった時の心の打撃だ。

企業側からの視点で見れば、トライアル雇用とは、期間限定で新しい人材を試してみる制度である。しかし、私たち雇用される側からすれば、この制度は単なる「試験的な雇用」ではない。期間が終了すると、そのままの契約更新がなければ、突如として無職の状態に逆戻りとなるのだ。

私の経験では、トライアル雇用期間中、心のどこかで「この後、どうなるのか？」という不安がついて回った。その結果、本来の能力を100%発揮することが難しくなり、仕事に集中することができなくなったこともあった。

この経験を通して学んだことは、トライアル雇用という制度は、企業側だけでなく、雇用される側にとっても大きなリスクを伴うものであり、それをしっかりと認識しておくことの重要性だ。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由９．フリーランスのほうが安定しているから。

私が30歳を超えたころ、多くの友人たちとキャリアについての話をする機会が増えた。そんな中で驚いたのが、フリーランスとして独立している友人たちのほうが、企業に所属している私よりも安定していると感じるという話だった。

かつて、私は大手企業での安定した雇用を手に入れることを目指し、トライアル雇用のオファーを受けた時は、それがステップアップの一つだと信じていた。だが、その期間中の不安定さや、終了後の雇用保証のなさに悩まされたことを考えると、トライアル雇用のリスクは高いと言える。

一方で、フリーランスの友人たちは、自分自身で仕事を獲得し、自分のペースで仕事を進めている。もちろん、彼らにも不安定な時期や困難はあるだろう。しかし、自らの意志で選んだ道であり、その結果として得られる自由や、仕事に対する満足感は、企業勤めの私とは比べ物にならないほどだった。

この経験から、トライアル雇用の不安定さに比べ、フリーランスとして独立したほうが、実は安定しているのではないかと感じるようになった。もちろん、フリーランスとしての生活には困難やデメリットもあるだろう。しかし、自らの手で未来を切り開くという意味では、フリーランスの方が魅力的に感じる今日この頃だ。

トライアル雇用は、最悪だし、やめたほうがいい理由10．所詮、雇われだから。

そう言えば、この間、大学時代の友人と飲みに行ったんだ。彼とは同じ時期に新卒で入社したが、僕が会社勤めを続けているのに対し、彼はある時期からフリーランスとして活動している。酒が進むにつれ、当然のようにキャリアの話になったんだけど、彼が投げかけてきた言葉が心に残っている。「所詮、雇われだからさ」と。

正直、その一言で少し気が滞った。彼の言葉には、何の侮蔑も含まれていなかったが、ある種の事実を突きつけられたような気がした。企業に雇われている限り、自分の意見や価値観がどれだけ強く、正しいと感じても、組織の意向や上司の意向に沿わなければならない。それが「雇われの現実」だ。

彼は、フリーランスとして、自分の意思で仕事を選び、自分のペースで生活を築いている。その選択には、もちろんリスクもあるだろうが、彼自身がその道を選んだことには間違いない。

一方、トライアル雇用のような不安定な雇用形態を選ばざるを得ない人々は、自分の意思とは関係なく、会社の都合で突然退職を余儀なくされることもあるだろう。それが「雇われの現実」。自分の未来を自分で切り開くことができるのは、所詮、フリーランスや独立起業家だけではないかと、彼の言葉を聞いて、改めて感じたんだ。